理事長 田﨑 秀明

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理事長 田﨑 秀明

 

 

【郷土愛溢れる自律したサッポロの創造に向けて】

2015年度実践してきた運動は、年頭掲げた基本理念に全てが帰結するよう展開してまいりました。一つのまちが在るべき方向性を自らが持ち、感性豊かな発展性を有する、これこそが基本理念の真理であり、またそのようなまちが現在そして未来に起こりうる数多ある問題を解決していくものだと強く思うのです。

青年会議所という団体は市民の意識を変革する団体であります。市民一人ひとりに寄り沿い意識の変革を図る事業も例年どおり行なってまいりましたが、行政や企業などといったセクターごとにも本年度は効果的に事業を仕掛け、当団体の存在感をより強固なものにできたことは2015年度の大きな特徴であったと思います。

 

【行政とのつながりから生まれる自律】

  2015年は統一地方選挙が実施され、我がまちも3期務められた上田市長に代わり新たな市長が誕生することを受け、市長候補者参加のもと、公開討論会を実施いたしました。この事業は札幌市民に対し、各候補者の政策を広く発信し、政策本位の政治選択を促す目的と同時に、行政と市民のパイプ役を青年会議所が担っている側面を示しました。秋元市長誕生後、この討論会をきっかけとして次世代環境創造委員会が札幌におけるこれからのエネルギー政策に対する提言書を市に提出し、その後市長がエネルギー政策における指針を発表されましたし、また10月に実施したサッポロの未来創造例会では秋元市長にパネリストとして参加いただき、少子高齢化社会における当団体の運動の方向性と市政の方向性を比較する機会を設け、これからの市政への一助とする当団体が作成した「サッポロビジョン」を札幌市に提出させていただきました。このように行政とのつながりを重視した運動を展開しました。

 

【産学官連携から生まれる自律】

  未来を切り拓く人材育成事業と称し、札幌大谷大学の学生が札幌青年会議所主催のセミナーを通して、札幌の食の魅力をテーマに「とうもこしドレッシング」を企画し、(株)北海道バイオインダストリーご協力のもと、これが商品化されることとなり、昨年12月より市内飲食店で本格発売されることとなりました。これからこのまちを担っていく学生が、気概をもって未来を切り拓く力をつける目的で企画した事業ではありましたが、青年会議所、大学、企業が一体となってこのような結果が残せたことは、今後の運動展開にも大きな弾みとなる成果であると同時に、まちの可能性を高めるものだと感じた事業でした。

 

【挑戦から生まれる自律】

一団体として新たな試みをすることは、時としてまちに大きなムーブメントを呼び起こし市民に気づきを与えます。4月事業ではダライ・ラマ法王14世を札幌では初めて招聘し、約2000名の市民を集め、例会を行なったこと、またサッポロスマイルアワード2015では、(株)テレビ北海道(TVh)にご協力いただき事業の一部始終をドキュメンタリーにした番組を製作しました。両事業とも前例のない事業であり、これらを成し得たことで、まちに大きな運動の波及効果を与えました。青年会議所は挑戦の歴史であり、その挑戦がまちを変えていく、その一旦を担う事業となりました。

 

【最後に】

  21世紀に入り10数年が経過しましたが、その間も人々の価値観は日々変化し、まちはかたちを変えています。まちの状況がどのようなものであろうとも、どの団体よりも札幌を愛する我が団体は、常にまちの最良を創造する団体です。本年度も様々な力を集結し、このまちに残したものは将来に必ずつながるものだと信じます。2015年全ての運動に携わっていただきました皆様にあらためて感謝を申し上げます。ありがとうございました!!