理事長 池﨑 潤

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理事長 池﨑 潤

 

  一般社団法人札幌青年会議所 2014年度は、「ひとの活力とまちの魅力による夢あふれる札幌の創造」を基本理念とし、「Go to the next stage~情熱の結晶が歴史を創る~」をスローガンに掲げ、運動に取り組んでまいりました。

 

  4つの基本方針をもとに、本年度のご報告をさせていただきます。

 

【ひとの活力によって、まちの魅力とつながりを高める運動の実践】

  課題を抱えている状況を打破し、理想のまちを実現するためには、「ひと」の活力をより高めていくことが必要であると考え、地域に潜在するさまざまな「ひと」の力に着目した運動を展開してまいりました。

  新たな試みとして実施したSAPP‿RO AWARD~サッポロスマイルアワード~は、夢と行動力をもった「ひと」を取り上げ、その情熱あふれる活動を札幌の魅力として発信いたしました。ご来場いただいた皆様には、夢をもって行動することの重要性を感じていただくと共に、自らがまちの未来の創造と発展に寄与する意識をもっていただく機会になったのではないかと思います。 

 終了後に開催したアフターパーティーは、さまざまな人とのつながりを深め、今後の関係を築いていく場となりました。ここで出会ったアワード受賞者と参加者が、お互い活動の幅を拡げ、協力し合いながら、まちづくりの取り組みを行うといった事例も生まれたようです。「ひと」と「ひと」のつながりが大きな力に変わっていく、このような一つの機会となったことは、大変意義深いものであったと感じています。まちの魅力は「ひと」が創っていくものだと考えます。今後も札幌を大切に思う「ひと」が、切磋琢磨し合いながら、この地域を盛り上げていくことを強く願うところであります。

  本事業は、次年度以降の継続も決定いたしました。「さっぽろまちづくりパートナー協定」を結ぶ札幌市との連携をより強固なものとし、さらなる地域の発展に努めてまいりたいと思います。

 

【地域を牽引するたくましい人材の育成】

 これからの地域に必要な人材とは、求められる人材とはどんな姿なのか、そのような観点から「地域を牽引するたくましい人材の育成」に取り組んでまいりました。そのなかで、たくましい青年経済人と誇りある日本人の育成という2つのテーマにスポットをあて運動を展開してまいりました。

  たくましい青年経済人の育成では、成長社会から成熟社会へと時代の変化に生じている社会状況を捉え、青年経済人として、これからのリーダーが取るべき行動や考え方を発信し、必要な素養を習得する機会を創出してまいりました。

  誇りある日本人の育成では、次代を担う子どもたちを対象に、わんぱく相撲札幌場所の開催や、札幌の歴史を学ぶツアーキャンプなどを通じて、札幌の歴史を学ぶと共に、先人への感謝の気持ち、人を思いやる心を学び、日本を愛する心や誇りといったものを育むことができました。

  わんぱく相撲にあたっては、札幌開催を望む声が多く、それに応える形で開催いたしましたが、出場した子どもたちの勝負に挑む姿や、涙を流して悔しがる姿など目の前にし、大変心をうたれるものがありました。

  人材の育成という点においては、すぐに結果を求めるのではなく長いスパンで捉えないといけないのかもしれません。しかしながら、本年取り組んだ運動を通じて、参加者のさまざまな意識の変化を見ることができ、地域を導く指針となるたくましい人材を創出する必要性を改めて考えることとなりました。

 

【JCの魅力を高め、「信頼」と「感謝」がみなぎる組織の確立】

  「やったことないことをやってみる、考えたこともないことを考えてみる、会ったことない人に会ってみる。そのことで得られる個人の成長と仲間との友情がJCの魅力の一つである」このような言葉を先輩から聞いたことがあります。身に染みて先輩の皆様が残された言葉に感銘を受けるところであります。JCの魅力とは何か、感じるところはメンバー其々だと思いますが、メンバー一人ひとりの動きを見ていると、与えられている機会を自らの成長の機会として捉え、能動的に行動する中で、JCの素晴らしさ、楽しさを感じてくれたのではないかと感じています。多くのメンバーが今年一年の経験を自分のものとし、間違いなく次年度に引き継いでいっていただけるものと思います。自らの体験を通して、感じた魅力、そして、その本質をこれからの若いメンバーに伝えてほしいと強く願いますし、それが組織の活性化にもつながっていくものと考えます。

  札幌JCは、メンバー間の友情や連帯、そういったものを大切にしてきた組織でありますし、力に変えてきました。「信頼」と「感謝」の気持ちがなければ事業や運動はもとより組織は成り立ちません。本年度は市民の皆様に対し、多くの運動を展開していく一方で、会員の結束を図るための事業も開催させていただきました。基本運動である会員拡大に全員で取り組み、多くの新入会員を迎えることが出来たことは、一つの成果ではないかと考えます。

 

【効果的にJC運動を発信し、おもいやりとルールを厳守する組織運営】

  広報面ではチャレンジをした年であったと感じております。メディアを単なる事業の告知の場として捉えるのではなく、運動発信の場と位置付け、サッポロスマイルアワードでは新聞の全面をつかった発信もいたしました。広報活動は今後、益々重要性を増すと思われます。各メディアの特長を踏まえ最適な媒体を検討していくことも必要ですし、発信するだけではなく、外部からの声を聴く、双方生の大切さを考えていかなければいけないと思います。また、札幌JCの運動が、多くの市民に関心を持っていただけるものなのか意識すると共に、参加しやすいような仕掛けを考えるなど、地域に対して大きな影響を及ぼすようなことを常に考え続けていく必要があると感じます。

  運動を発信するのも、基盤となる、しっかりとした組織運営が行われていなければなりません。本年度の運動も、規律ある組織運営のもとに創られてまいりました。札幌JCの強い組織力は、各々が自覚と責任を持って組織に向き合うからこそ成り立っています。今後も札幌JCが進化していくことを期待したいと思います。

 

  2014年度、我々の起こす運動が、どう社会を動かす力となって、どう未来につながっていくのか。そんな事を意識しながら、前に進んできました。自分自身にとってもリーダーシップと言うものを改めて考えさせられた一年でありました。無事に帰結を迎えることができたのもメンバー皆様の努力と行動力に支えられたからこそであります。共に歩みを進めてくれたメンバー一人ひとりに感謝と敬意を表したいと思います。

  一般社団法人札幌青年会議所は、これからも多くの方々と結びつきを強めながら、地域に求められるまちづくり団体として努力して参りたいと思います。

  最後にお世話になりました多くの皆様に御礼を申し上げ、本年の報告とさせていただきます。本当にありがとうございました。