札幌プライド信委員会
委員長 神代 晃嗣
本年度当委員会では、札幌が国際都市となる為に必要な事とは何かを調査、検証しました。「国際アカデミーin札幌」開催地プログラム1、2、3を通して得た調査、検証結果を踏まえ、札幌の魅力を定義し、国際都市「SAPPORO」になる為に必要な運動を提案する10月「札幌プライド発信」例会を実施しました。
(1)札幌の魅力
①異なる文化や新しい文化を取り入れ独自の文化として発展させてきた融合の精神
②厳しい自然を資源に変えながら発展してきた共生の精神
(2)国際都市としての課題
今札幌に住んでいるわたしたちが外国人や日本各地の異文化の人たちと共に開拓してきた歴史を知らない為に札幌の魅力に気づく事が出来ない。政令指定都市の中で最も中長期滞在外国人が少ない為に国際交流に二の足を踏んでしまう。島国の中でもまた島国である北海道に住んでいる為、国際社会に対しての興味が湧き辛く国際感覚が乏しい等の理由が挙げられます。
(3)国際都市「SAPPORO」を目指して
(2)の課題をクリアし国際都市を目指す為には、わたしたち自身が国際人になる事が何よりも重要です。国際人になる為には3つの要素が必要であり、初中等教育から継続的に行う必要があります。三つのステップとは「①世界を知る、②日本、札幌を知る、③交流をする」です。世界を知る事で日本という国がある事を知ります。日本という国を知った時に日本とは、札幌とはどのような歴史を持ち、どの様な場所であるかに興味が湧きアイデンティティーが確立されます。アイデンティティーを確立する事で異文化の人たちと対等に会話をする事が出来ると共に、自らの国、地域を相手に伝える事が出来る様になります。自らの国を、地域を異文化に伝える事が出来る人材が札幌に増える事により、この豊かな自然、文化を有する大地札幌を世界に発信する事に繋がりより多くの人々が行き交うまちになると結論付けました。
上記結論に至った各事業を参加者の声を交え記載します。
開催地プログラム1
【実施内容】
事前において
①参加小中学生に国連ミレニアム開発目標について講義を行う
②参加小中学生に国連ミレニアム開発目標についての現状や取組を自習してもらう
当日において
参加小中学生と海外デリゲイツで世界について話し合ってもらう
【参加者の声として】
・世界で同じ年の人(小中学生)が教育も受けられない、ご飯もまともに食べる事が出来ない環境にいる
という事実に衝撃を受け、何かしなければいけないと思った。
・世界を知った事で日本に対して興味が湧いた。
・海外の人は一生懸命自国について話してくれるが自分は日本や札幌をそんなに伝える事が出来ない。
開催地プログラム2
【実施内容】
北海道、札幌の歴史、文化の紹介
世界平和へ向けて多文化共生の必要性
【参加者の声として】
・外国人と話す上で北海道、札幌の歴史知る事は大切な事である(通訳ボランティア)。
・アイヌを知る事が出来て嬉しかった(海外デリゲイツ)。
・他民族が一つになる姿や思いやりの精神の素晴らしさを感じた。
開催地プログラム3
【実施内容】
札幌の魅力を紹介
【参加者の声として】
・札幌の自然の魅力や自然を活かした文化の魅力を感じた。
10月「札幌プライド発信」例会
【実施内容】
3つの要素の重要性を市民に発信
【参加者の声として】
・世界の事、日本の事、札幌の事で知らない事が沢山あるのに気が付きました。
・とても参考になり機会を見つけて国際交流に参加し国際人となり、札幌を発展させたいと誓いました。
札幌に暮らしているわたしたちの9割以上が札幌を愛し、そのほとんどが永住を希望しています。しかしながらその一方、わたしたちは愛している札幌について何を知っているでしょうか。どれほどの魅力を伝えられるでしょうか?自らの地域を一人ひとりが札幌以外から来る人たちに伝える事が出来たらより多くの人々が訪れる事に繋がり、活気のあるまちとなると確信しています。3つの要素を身に付け国際人となったならば、その人がどこに移り住んだとして札幌の発展に必ずや力になる人材になります。
青年会議所は国際人としての運動や国際貢献が出来る数少ない団体の一つです。より多くの国際交流の機会を創出する事が出来る団体である事が本年度実績として誰もが感じた事だと思います。先人たちが築いてきた長い歴史の上に新しい札幌JCを積み重ねていくに当たり、国際都市「SAPPORO」は札幌JCがあったから、と言っていただける様に継続性を持ち運動を展開するきっかけとなった1年であったと確信しております。