五月「地域の絆創造」例会事業報告
【事業の様子】
日 時 2013年 5月25日(土)13:00~15:02
場 所 共済ホール
担当委員会 地域の絆創造委員会
委員長 佐々木 和也
【公益性に関わる事項】
(1)「公益目的事業」該当項目:
7.児童又は青少年の健全の育成を目的とする事業
10.犯罪防止又は治安の維持
19.地域社会の健全な発展を目的とする事業
(2)上記の項目を実現する事業実施において注力する点
7.地域の連帯感を醸成し、児童虐待やいじめ問題といった傷ましい事件を防ぐ。
10.帰属意識を高めることで、地域の治安維持につなげる。
19.地域住民同士が例会開催当日のみならず、事前準備の段階から対話・協力できる環境を提供する。
【参加対象者及び人数】
参加人数 365名
内訳 市 民 265名
正会員 98名(出席率60.4%)
特別会員 2名
【事業内容】
(1)開催当日の進行内容
①第一部 趣旨説明・委員会プレゼンテーション
本例会の事業目的を明確にお伝えするとともに、札幌市の長所をわかり易く紹介し、まちへの愛着を高めていただくことで、参加者に札幌市への帰属意識の醸成を図りました。
②第二部 講話
志茂田景樹氏による基調講演では、講師ご自身の幼少期の姿や海外に渡航した際に感じた経験談を交えた話を来場者に伝えることで、地域社会との関わり合いや住民同士の連帯感を構築することの重要性を、親近感を持ってより分かりやすくお伝えしました。
③第三部 絵本読み聞かせ会
Ⅰ.絵本「ひまわりのおか」朗読
東日本大震災によって子どもを亡くした親がわが子へ宛てた手紙を基にした作品を志茂田景樹氏に感情を込めて朗読していただくことで、親子の絆の深さ、命の尊さについて感動的にお伝えしました。
Ⅱ.市民制作絵本「おおかみくんのレストラン」朗読
主人公のレストランが、地域住民の憩いの場として広がって行く様子を描くことで、理想とする地域コミュニティのあり方と、その発展が地域の絆の創造につながるということをお伝えしました。
Ⅲ.市民制作絵本「サンタクロースはどこにいる」朗読
主人公が、周囲の人々の協力を得ながらサンタクロースを探すことで地域住民との絆が深まる様子をお伝えし、バックの絵を全て札幌市に実在する風景とすることで、札幌市に対する愛着を高めていただきました。
④第四部 エンディング
エンディング映像に絵本の制作過程、伊藤花りん氏のサンドアートを盛り込むことで一般参加者の興味を掻き立てながら、今後の当委員会のアクションプランを発表しました。
【事業実施による効果】
(1)委員会プレゼンテーションでは、札幌市の魅力をわかり易く紹介することで、来場いただいた大人だけでなく子どもたちの札幌市への郷土愛を育み、市民であることに対する帰属意識を醸成することができました。
(2)絵本の読み聞かせが親子の絆を育み、その絆が地域の絆の創造へ発展するための一因になりうるということをお伝えすることができました。
(3)多くのメンバーの皆様に家族同伴でご参加いただいたことで、自らが地域社会の先駆者となるべく、絆創造の重要性を再認識していただくことができました。
(4)絵本の制作を市民に依頼することで普段では接することのない人たちと巡り合い、制作過程で打合せを重ねることにより信頼関係を構築することができました。また、絵本完成の喜びを共に分かち合い、今後の読み聞かせ活動の展望を話し合うことで絆を醸成することができました。
【今後の課題】
帰属意識の高まりを検証する術がないこと
【委員長所見】
地域社会への当事者意識の希薄化の進行が、子どもたちが健やかに育つ環境の脆弱化を招いています。子どもたちに今必要なのは、無作為に与えられる情報を自己の倫理観や道徳観を基準に、正確に咀嚼する力を身に着けることだと考えます。根底に心のある倫理観や道徳観を習得させるには時間を掛け、子ども達の心の成長を積み重ねつつ、親と子が共に学び続けていかなければなりません。読み聞かせをすることで絵本の中の登場人物に自らを重ね喜怒哀楽といった心の変化を感じることは、こどもの心の情操教育に役立ちます。また、古くから伝えられてきた倫理観や、道徳観の基礎を吸収することに役立ち、自分の気持ちを踏まえて相手の気持ちを考えられる大人に育ちます。つまり利他の精神を育むことにつながるのではないかと考えました。この利他の精神の拡がりが我々のまちを明るい豊かな社会へ導くのだと考えます。私は未来を担う子どもたちに、またその親に、地域の絆の種を蒔きたいと考え本例会の手法を導くに至りました。最後にご家族連れでご参加いただいた市民の皆様、メンバーの皆様、絵本の制作に携わっていただいた外部協力者の皆様に感謝申し上げ、委員長所見とさせていただきます。