理事長 林 将告

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理事長   林 将告

 

 2012年度社団法人札幌青年会議所は、The series of challenges ~弛まぬ挑戦が明日の札幌JCを創る~とのスローガンの下、168名のメンバー全員が心を一つとし、世界へ誇る相互扶助の心が溢れるまち札幌の創造を基本理念に掲げ、札幌での事業に留まらず、日本全国、世界各国へ向けて様々な運動を展開して参りました。

 

【世界との繋がりを創出した「第25回国際アカデミーin札幌」】

 

 多くの先輩諸兄のご尽力により、数年の誘致活動にて本年度開催した「第25回国際アカデミーin札幌」は「Activating the Principle」とのテーマを掲げ、社団法人札幌青年会議所としても、2000年世界会議・札幌大会以来12年ぶりに主管する国際事業となりました。

 期間中は、国内外の参加者に今後の更なるグローバル社会を見据え、世界や多文化との相互理解を深めることや、自由・独立・人間尊重を基本として困難な状態においても大きな志をもち果敢に挑戦する開拓者の精神を学んでいただきました。また、いくつものファンクションに参画いただいた多くの札幌市民には、ホームステイ事業や3つの札幌プログラムを通し、異文化間交流から学ぶ、自国・地域のアイデンティティを向上いただくと共に、今後の国際社会へより強い参画意欲を醸成いただきました。

 更には、長い期間準備に携わった我々メンバーも明朗な交際交流の機会を生かし、言葉の壁を越え広く世界との交流の機会を得ることや、現代の国際社会の問題点をより深く理解し、これから我々が成すべき方向性をしっかりと見出すことが出来ました。この素晴らしい機会に心から感謝申し上げます。

 我々が本年度主管した「第25回国際アカデミーin札幌」は、札幌の新しい未来に向けていくつもの種を蒔いたものだと私は思っております。その花が開く姿はまだまだ先にあるかもしれませんし、我々はもしかしたら見られないかもしれません。しかし、その種はいずれ必ず花を開くはずであると私は信じております。

 そして、信じることはというのは続けることを意味するのです。是非とも来年以降もこの可能性を信じ、素晴らしい花の咲く未来を信じ、様々な運動を展開して参りたいと思っております。

 

 

【新しいリーダーの育成と札幌コミュニティの構築】

 

 本年度、社団法人札幌青年会議所では、昨今の急速な時代変化からなる価値観の多様化、プライバシー意識の高まり、地域への愛着や帰属意識の低下による地域の結びつきの喪失に大きな危惧を覚え、地域のコミュニティ復活を掲げると共に、その重責を成す未来リーダーの育成に力を注ぎました。

 いくつもの事業を展開する中で、未来のリーダーとは、明確なビジョンを掲げ、俯瞰的視野とビジョン実現に向けた行動過程を重んじ、将来を見据えて能動的に行動することの重要性を様々な角度から発信させていただき、我々青年世代が率先して地域コミュニティに関わっていくことが大事であることを共に学ばせていただきました。

 また、これからの地域コミュニティにとって有効な手段とも言える「札幌JC版防災すごろく」「青少年健全育成マニュアル」などを提案し、次代に向けた新たな地域間交流についても広く発信させていただきました。

 今後も「さっぽろまちづくりパートナー協定」を結ぶ札幌市との連携をより強固なものとし、地域の発展に努めて参ると共に、次代を担う子どもたちがいつも笑顔で過ごせるまちを目指し様々な運動を推進していきたいと考えております。

 

 創立61年目を迎え、時代の変化と共に様々な運動を展開してきた社団法人札幌青年会議所も、本年はグローバルな運動を中心に、多くの事業を開催させていただきましたが、本年の帰結を迎え、改めて感じるものは我々自身が何より大きな学びや気づきをいただいく1年であったと思います。

 社団法人札幌青年会議所は2013年以降もより地域に求められるまちづくり実践団体として努力して参りたいと思います。

 結びになりますが、これまで永きに亘り歴史を築いてこられた先輩諸兄や多くの関係各位の皆様、そして我々の運動にご理解いただき、能動的に参画いただいた市民の皆様よりご指導、ご高配を賜りました事に心より感謝申し上げ、本年度の事業報告とさせていただきます。

 

1年間、本当にお世話になりました。