十月「サッポロの未来」創造例会

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委員長  勝木 征史

 

【事業の様子】

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     サッポロの未来創造 例会③.png

【参加対象者及び人数】

211名

一般市民            86名

正会員            124名

シニアクラブ会員(直前理事長)  1名

【事業内容】

①オープニング映像(7分) 

このままでは、そう遠くない15年後の2030年には超高齢社会がさらに進行します。そのことにより、まちに多くの問題が発生し、札幌の存亡すら危ぶまれる事態になりかねないという不安感を市民の心に刻み込むような映像を流すことで、札幌の将来への危機感へとつなげました。

オープニング映像の超高齢社会に関する危機感を受け、真の豊かさを実感することができ、誰もが住みやすいまちサッポロを実現するためには、異なる立場や分野の人々が連携し、想いをひとつにして同じ方向を見据えたまちづくりへの意識をもたせるサッポロビジョンが必要であることを発信しました。また、サッポロビジョンを実現に導く手法として札幌版CCRCを説明し、札幌版CCRCを活用したまちづくりによって、サッポロビジョンを実現する機運を高めることにつなげました。

②基調講演(55分) 

~高齢社会における日本版CCRCの役割とは~

松田 智生 氏

株式会社三菱総合研究所 プラチナ社会研究センター主席研究員

CCRC研究の第一人者としてCCRCを活用したまちづくりが地域に及ぼす好循環を伝えていただくことで、市民のまちづくり運動に対する意識を変革し、サッポロビジョンを実現する気運を高めることにつなげました。

③パネルディスカッション(55分) 

Ⅰ.内容 

オープニング映像と基調講演を踏まえ、札幌版CCRCの内容に対して、各分野の専門家からご意見をいただきました。

札幌版CCRCを活用し、サッポロビジョン実現に向けて中核を成す各分野の専門家のご意見をいただくことで、札幌版CCRCの実現可能性を参加者に伝えることにつなげました。

Ⅱ.パネリスト 

ⅰ.秋元 克広 氏

札幌市長

【パネルディスカッションにおける役割】

36年もの間、行政の一員としてまちづくりに尽力してきた経験と、現在の行政のトップと  しての立場から、サッポロビジョンの総合的な有効性と可能性についてご意見をいただきました。

ⅱ.杉岡 直人 氏

北星学園大学 教授

【パネルディスカッションにおける役割】

北星学園大学社会福祉学部福祉計画学科の教授で、専門は地域福祉論です。長年北海道の教育に携わってきた経験から、若者と高齢者、経済に対するサッポロビジョンの有効性についてご意見をいただきました。

ⅲ.水戸 康智 氏

(株)MOEホールディングス代表取締役社長

【パネルディスカッションにおける役割】

(株)MOEホールディングス代表取締役社長兼CEO、(株)萌福祉サービス代表取締役社長として高齢者の介護福祉事業の最前線に身を置く立場から札幌版CCRCでの高齢者ケアと他世代交流が高齢者に及ぼす好影響についてご意見をいただきました。また、高齢者施設の経営者の立場から、高齢者に対するサッポロビジョンの有効性をわかりやすくお伝えしていただきました。

ⅳ.阿部 夕子 氏

株式会社マミープロ 代表取締役

【パネルディスカッションにおける役割】

ご自身も出産前は仕事と子育ての両立は難しいと考えていた経験から女性の社会進出への障壁や重要性と、サッポロビジョンのもつ子育て支援が女性の社会進出を促進する可能性についてご意見をいただきました。

Ⅲ.コーディネーター

一般社団法人札幌青年会議所 2015年度 副理事長 森田 宣広 君

④エンディング映像(3分) 

サッポロビジョンが実現した札幌のまちを映像化し、参加者に理解を深めてもらい、サッポロビジョンの実現へ向けた意識をひとつにし、サッポロビジョンを実現する気運を高めることにつなげました。

【本年度の工夫と期待される効果】

(1)委員会プレゼンテーションの内容を事前に講師にお伝えし、当日ご意見をいただくことで、市民に内容をより理解していただき、自律したサッポロ実現への意識をひとつにすると共に、運動を展開する機運を高めることができます。

(2)例会参加者にサッポロビジョンの冊子を配布することで、市民に内容をより理解していただき、自律したサッポロ実現への意識をひとつにすると共に、運動を展開する機運を高めることができます。

(3)例会終了後、札幌市にサッポロビジョンの冊子とアンケート結果を提出し、札幌青年会議所の考えるビジョンを提言することで、自律したサッポロ実現への意識をひとつにすると共に、連携して運動を展開する機運を高めることができます。

【事業目的に達した点】

(1)サッポロビジョン及び札幌版CCRCについて、一般来場者の90%以上から、わかったとの回答をいただきました。また、各分野と共に行動を起こすことについても、一般来場者の51%が、推奨者となりました。本例会を通じて、サッポロビジョンという具体的なまちづくりに関して共通のイメージをもつことにより、自律したサッポロの実現に向け、意識を共有して運動を展開する機運を高めることができました。

(2)サッポロビジョン及び札幌版CCRCについて、メンバーの90%以上から、わかったとの回答をいただきました。また、各分野と共に行動を起こすことについても、メンバーの62%が推奨者となりました。本例会を通じて、サッポロビジョンの実現に向けた意識を高めることにより、自律したサッポロの実現に向け、市民の先頭に立って運動を展開する機運を高めることができました。

(3)サッポロビジョンの内容について、一般来場者及びメンバーの90%以上から、わかったと回答いただきました。本例会参加者にサッポロビジョン冊子を配布し、サッポロビジョンを活用したパネルディスカッションを行ったことにより、サッポロビジョンの理解度が深まり、自律したサッポロの実現に向け、意識を共有して運動を展開する機運を高めると共に、市民の先頭に立って運動を展開する機運を高めることができました。

【実施上の問題点】

(1)来場者入場時に、JCメンバーが入口付近でかたまっていたため、一般来場者が入りづらい雰囲気となってしまう様子が見受けられました。

(2)各セクションで予定時間を過ぎてしまい、基調講演後の質疑応答を割愛することになると共に、予定終了時刻を10分過ぎてしまいました。

(3)設営側メンバーの会場出入りを見た一般来場者から、アンケートにてJCメンバーの出入りが多く講演を聞く態度ではないとの意見がありました。

【次年度への引継ぎ事項】

(1)対外例会においては、メンバーにご協力いただき積極的に着席してもらうよう誘導する必要があります。

(2)円滑な進行となるよう、講師及びパネリストと時間配分について綿密に打合せをする必要があります。

(3)設営メンバーは、一般参加者から見ても一目でわかるよう腕章やスタッフジャンバーなどの着用をするなど、設営メンバーであることを明確にする必要があります。

【総括】

当委員会では、昨年の予定者段階より、札幌に今後訪れる問題点を調査・検証し、サッポロのあるべき姿を探求する中で、理想のまちとは誰にとっても住みやすいまちであるという考えに至りました。しかし、超高齢社会に関わる問題は、近年発生し始めた問題であり、政府にとっても、住みやすいまちの実現に向けた手法は模索中であるという現状がありました。その中で、様々な手法を

調査しましたが、現在考えられる手法では、真の意味で、誰にとっても住みやすいまちを実現する手法は存在せず、我々が現在ある手法を発展させ、新たな手法を創造しなければならないと考えました。そして、現在日本各地で活用され始めている日本版CCRCを更に発展させた札幌版CCRCという手法によるサッポロビジョンを作成することができました。更に、そのビジョンの実現に向け、札幌青年会議所だけではなく、行政や諸団体、市民を巻き込む例会を開催しました。本例会では、秋元市長をはじめとした様々な分野の専門家をお招きし、サッポロビジョンや札幌版CCRCの意義や内容を伝え、サッポロビジョン実現に向けた気運を高めることができました。貴重な経験をさせていただいた皆様に感謝を申し上げると共に、2030年サッポロの実現に向け、最終最後まで運動を展開することを誓い、委員長所見に代えさせていただきます。ありがとうございました。